雄を以て知る旅。

〜バイクで世界一周の記録〜

金と油の匂いがする街

9月29日

午前4時半、ドアをノックする音が聞こえる。うつろいだ意識の中、はっと目を覚ます。ジェシカがニックから電話を受け取った。船が着いたのだ。

タクシーをホテルから呼んで、二人で港へ向かう。タクシー代もアゼルバイジャンは高い……

港でニックとティム親子に再会。バイクも取り敢えず船から下ろすことが出来た。この後、バイクの通関手続きに、アゼルバイジャン側にも船代を支払わなくてはいけない。

通関手続きで、1500円程取られる。そしてバイクはアゼルバイジャンに5日しかいられないと言われる。ツーリストビザ、要らなかったな〜。どこかでトランジットビザを取れば良かった。

次に船代として12000程請求される。え〜、カザフスタン側は3000円くらいだったのに。アゼルバイジャン通貨のマナトでは持ち合わせが足りなかったので、50米ドルを使って支払いする。更に橋渡し代だということで、1000円取られる。は〜……

そしてようやくバイクを運転出来るようになった!これで一安心。

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ジェシカも無事に諸々の手続きを終えたようだ。しかし、諸手続きに10万円ほどを支払わなくてはいけなかったようだ。車は高いね……

ジェシカは脚の不自由な旦那、ジェロームと旅をしています。いつもは旦那様が横にいてくれるけど、今回はホテルでお留守番。色々な手続きも、帰り道も一人で行かねばならなかったから、とても不安だったようだ。

でもメカにめっぽう強いジェロームと、献身的で行動力のあるジェシカなら、これからの旅の成功も間違いないでしょう。

二人はもう少し街を観光していくようだけど、僕はこの街が好きじゃない。落ち着きません。さっさと移動したい。

朝食の後、またどこかの路上で出会おうと二人に別れの挨拶をして、僕は西へ走り出す。