雄を以て知る旅。

〜バイクで世界一周の記録〜

バルナウル

7月25日

このバイクの状態だと普通に走るのもままならない。寄るつもりはなかったけど、一番近くの大きな街バルナウルに向かうことにした。

モンゴルを走ったらやはり僕のバイクも無傷でいられなかったようだ。

少し走ると異音はますます大きくなった。後輪もブレブレだ。舗装路を走るのは諦め、路肩の砂利道を50kmぐらいの速さで走る。

しかし異音とバイク自体のブレに苛まれると疲れる。しばしば短い間に休憩をとります。そんな休憩時に一台の車が僕の後ろに止まる。

中から男が一人出てきて、「俺もバイカーなんだ!どうした?トラブルか?」と僕に話しかけてくる。彼の名前はディーマと言った。事情を説明すると、今日はバルナウルの彼の家で休むことを勧められた。

僕はバルナウルのバイクショップの場所を知っていたので、バイクを預けたら彼に電話すると約束した。有難いです。

バルナウルの街に入って、GPSに表示された場所に到着するも、そこにはバイクショップらしき物は何もなかった。僕がGPSのデータを移す時に番号を間違えたか。困った。

しばらくどうするか考えていると、またも一台の二人乗りしたGSが僕の横に止まる。乗っていたのはロシア人夫婦だ。またも「どうしんだ?」と尋ねられ、僕は事情を説明する。すると、彼らはネットを使ってバルナウルのバイクショップを探してくれた。

「ついてきな」と言われ、僕は彼らの後ろを走る。到着したところは幾つものガレージがある倉庫のような場所だった。その一つがバイクショップで、GSライダーは僕のバイクの状況を代わりに説明してくれた。

彼ら夫婦はこれからカザフスタンから中央アジアの国々を抜けてヨーロッパに行くそうだ。旦那の見かけは今まで見てきたロシア人の中で一番の強面だったけど、話したらとても優しい紳士でした。

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バイク屋のオッちゃんにパパッと交換してもらいました。2100円くらいです。安っ!オマケにスペアでベアリングを一ついただきました。

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そしてディーマに連絡を取ってもらって彼に迎えに来てもらいました。彼の家に招待され、ビール、茹でザリガニ、バーニア、音楽を楽しむ。いやー、今日は何から何までロシア人にお世話になりっぱなしの日でした。

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