雄を以て知る旅。

〜バイクで世界一周の記録〜

イスラエルの旅人たち

7月21日

あいも変わらず、まだウルギーに滞在しています。時間が余ってるのでグダグダをしています。やってる事は本を読んで食っては寝てを繰り返してるくらい。一日一冊くらいのペースで小説読んでいます。

他にこのゲストハウスに滞在している人たちは、この街の彩り豊かなバザールが面白いだとか、近くの国立自然保護区に行くとか言ってるけど、僕は全く動く気にならない。

そんな僕にも出会いや考えさせられる出来事が起こったりします。

ルームメイトにはイスラエル人のグループがやってきました。彼らは男女四人で既に4ヶ月の間、アジアの国々を旅してまわってるそうです。

彼らから話を聞いて初めて知ったのは、ほとんどの20代のイスラエル人は数ヶ月から数年の間、海外を旅して回るそうです。

日本人でもバックパッカーになって複数の国を渡るとか、僕みたいに海外をバイクで走るとかする人もいますが、まだまだ少数ですよね。何と言っても日本人がこんな事をしようと思えば仕事を辞めなければいけません。僕も最初に思い立った時はかなり迷いました。

もちろんイスラエル人も30代になれば嫁さん子供、家族を養っていかなくてはいけないから、まだ自由のきく20代のうちに旅をするという理由らしいですが、それでも若者全体の間で世界を旅しようという風土があるのは素晴らしいです。

そして彼らとは今イスラエルパレスチナで起こっている争いについて話したり、僕も日本の文化を紹介したりしました。

彼らイスラエルの若者も、自分たちの国で起こっている事に非常に心痛めているのが分かりました。イスラエルパレスチナ、お互いの多くの人が平和を願っているけど、たった一部のグループが諍いを大きくするという悲劇がずっと続いていると聞きました。そして、どうすればこの問題を解決出来るか分からないんだ、と。

それでも彼らから聞けたのは、「日本も他の国も100年前は自分たちの土地を少しでも広げようと争いあっていた。僕らも時間はかかるだろうけど、どうか見守っていてほしい」との事でした。

実際の殺し合いを知らない僕は、悲痛な言葉に頷く事しか出来ませんでした。