ホブド
7月17日
ホブドの手前で休憩をとっていたら一人のバイクに乗ったおっちゃんに声をかけられた。話す言葉はモンゴル語のみなので9割9分言っている事を理解出来ないが、どうやらジェスチャーで分かったのは、僕を彼の家に招待したいらしい。
彼のバイクについて行って、ゲルの集まった住宅街に着いた。このうちの一つが彼の家だ。モンゴルでは一般家庭にお邪魔するのは初めてで、中はどうなっているのかと興味津々だったが、中には日本製のTV、冷蔵庫にと少し意外だつた。
座って馬の乳から作られた飲み物に、見た目は餅だけど味は酸っぱいチーズを頂く。うん。どれも美味しくない。けどご馳走してくれてるおっちゃんには満面のスマイルで答える。
おっちゃんは今日はここに泊まっていきなよと言ってくれた。僕もここのゲルなる安心かなと思って、泊まる気でいたが、その前におっちゃんは僕に街で何かを見せたいようだった。「バイクに乗ってついて来な!」という感じで外に出るが、彼は僕がヘルメットをつけている間にどこか遠くへ行ってしまった。モンゴルの人はヘルメットを付けなくても良いから乗り出すのが早い。しばらく彼のことを探したが見付からなかった。仕方ないので、僕は結局ホテルに向かうことにした。
ようやくホテルを探すと、そこにはヨーロッパから来たライダー達がラウンジに集まっていた。彼らはみんなバラバラに来ているが、僕も含めて何故か今日一斉にライダーが集まったのだ。
僕らは彼らと一緒に夕飯を食べに出掛けた。旅の経験が豊富な彼らとの食事は本当に楽しかった。特に凄いと思ったのは、わざわざイギリスから日本を目指している彼、ドムだ。
ドムは今だ震災の爪痕残る日本の東北でチャリティー活動をするため、わざわざイギリスから日本へバイクで目指しているのだ。もはや感涙ものだ。彼の旅と日本での活躍を心から願います。